こんにちは。ゲリラ豪雨が毎日のことですね。幾分暑さが和らいた気がします。さて、今回は「相続登記義務化」について、ご紹介します。
■令和6年4月1日から相続登記が義務化、なぜ?
所有者不明の土地が全国で増加し、環境悪化・不動産流通が促進されないなどの理由から、これを解決するために任意だった相続登記が義務化されることになりました。
■具体的には?
不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に、法務局に申請する必要があります。なお、正当な理由がないのに行わない場合は、過料が科される恐れがあります(10万円以内)。なお、令和6年
4月1日より前に相続した不動産も義務化の対象ですが、3年間の猶予期間があります。
■遺産分割が難航する場合は?
早期の遺産分割が難しい場合には、「相続人申告登記」という手続きをして、義務を果たすことができます。具体的には、戸籍などを提出して、自分が相続人であることを申告する手続きになります。
※詳細は専門家(司法書士・土地家屋調査士)にご相談されることをお勧めします。
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桜新町「桜神宮」のお守り
こんにちは。猛暑猛暑、、、が続きますね。私はハッカ油で涼を取ります。さて、今回は「空き家の3,000万控除」について、ご紹介します。
■空き家の3,000万円特別控除とは
母(父)などが一人で住んでいた住居(マンションは適用外)を相続して空き家になったものを売却する場合に、譲渡所得から3,000万円(もしくは2,000万円)を控除できる制度です。耐震性の低い建物の放置を防ぐという制度の目的があります。
■主要な適用要件
①相続開始前一人で居住していた
②1981年5月31日より前に建築された区分所有建物以外の建物(=戸建て)
③相続した日から3年以内の売却
④2027年末までの売却
⑤1億円以下の売却価格
⑥引き渡した翌年2/15までに取り壊しするか耐震リフォームを完了させること
※主要なもののみ記載。その他の要件もありますので、必ず専門家にご確認ください。
■適用できないケースは?
例えば、ずっと空き家である必要があるため、相続開始後賃貸した場合は適用できません。土地・建物を両方相続する必要があります。建物は相続したけど土地は生前贈与により取得していた場合は適用できません。その他親族間や同族会社への売却も適用外となります。
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挿し木に成功したベンガレンシス
こんにちは。湿度の高い季節になりましたね。さて、今回は「取得費の推計」について、ご紹介します。
■売却に伴う取得費の推計について
相続した不動産を売ろうと考えている。親が何十年も前に買ったものなので、当時の契約書も残っていない。取得費5%として高い税金を払うのは、できれば避けたい。生前に「5千万円で買った」と話していた記憶があるが、取得費5千万円にしてよいか?
■空き家の3,000万円特別控除とは
平成12年の判決で、国税当局が、(一財)日本不動産研究所が好評する市街地価格指数を用いて取得費を計算し、国税不服審判所がその方法に妥当性を認めています。
■指標以外の推計材料は?
推計値の合理性を判断する材料は多ければ多いほどよいです。例えば、「当時のメモ書き」「預金の出勤記録」「分譲当時のパンフレット」『登記簿に記載された抵当権設定額」などが考えられます。
まとめとして、、、
取得費の推計を頭から否定するものではなく、合理性があれば認められる可能性があるということです。ただし、否認されれば過少申告加算税が加算される場合がありますので、必ず不動産税務取引の経験が豊富な税理士先生への相談しましょう。
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鳥越祭り本社神輿渡御(担ぎました)
こんにちは。暖かく活動的な季節になりましたね。さて、今回は「管理不全空き家」について、ご紹介します。
■管理不全空き家とは
「管理不全空き家」とは、「特定空き家」(=特にひどい状態の空き家)より建物ダメージは少ないが、このまま放置するといずれ「特定空き家」になる可能性がある空き家のことを指します。2023年度12月に法改正が施行され、新たに分類された空き家の定義です。
■固定資産税の負担はどうなる?
固定資産税と都市計画税には「住宅用地の特例」があり、建物があれば敷地面積に応じて通常の1/6もしくは1/3に軽減されますが、管理不全空き家もしくは特定空き家と行政(区)が判断し、助言・指導、勧告に従わない場合に優遇措置から除外されてしまいます。
■対策は?
空き家バンクに登録する、空き家の管理代行サービスを利用する、売却するなどが考えられます。なお、売却の場合は、「空き家の譲渡所得の3,000万円控除」を利用することが可能です。※一定の要件があります。
まとめとして、、、
空き家の半数以上の理由が相続による取得と言われています。
相続後の早めの売却には税控除を設けるなど、国として促進する制度が敷かれていますので、活用するのも一案です。
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ハルゼミ5月鶏冠山(黒川山)にて
こんにちは。寒い日が長かったですが、ようやく春の陽気になりましたね。さて、今回は「インスペクション」について、ご紹介します。
■インスペクションとは
宅建業者が専門家による建物状況調査(=インスペクション)の活用を促し、建物状況調査の普及を図ることで、建物の基礎・外壁の劣化具合や雨漏りなどの状況・不具合事象の状況を目視などによって調査するものです。
■既存住宅売買瑕疵保険とは
インスペクションの結果を活用した保険で、中古物件売買の売主様のためのものです。売買により引き渡した後に発生した修理費用を補償する保険です。
■目的はなに?
中古物件の取引を活発にするためです。欧米では、購入する前のインスペクションは当たり前とされています。これまでの日本は新築物件が多数を占める市場でした。すでに住宅ストックは世帯数を声、空き家が年々増加傾向にあります。
■2024年4月からの改正点
これまでは宅建業者にインスペクションの斡旋が義務付けられていましたが、実施の普及が図られませんでしたので、斡旋しない場合の理由付けが必要になりました。
まとめとして、、、
インスペクションをすることで多くの場合はある種のお墨付きが得られ、値引き交渉のされにくい取引が可能になります。
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砧公園の桜です。
ご希望・課題
・高齢になり、2階までの上り下りが大変になったので、売却したい。
・建物の一部が建築基準法の許容を超えていて、住宅ローンを利用できない可能性がある。
解決の道筋
①中古戸建てとして現況のまま売れれば価格は高くなるが、上記理由により困難な可能性がある。その場合は土地のみの価値となり、大きく下がってしまう。
②住宅ローンの利用は厳しいものの、中古戸建てとして売却することを目標に、室内写真をきれいに明るく見えるよう撮影を心がけた。
③多少販売期間が長くなる想定については事前にご承諾いただき、急がず・広く公開して販売する方針を取るる。
④他業者のお客様で、買い替え先を探しているお客様に条件が合い、販売開始前・査定段階でご提案していた価格で無事に成約。
お客様からのお喜びの声
希望の金額で売却できた一番の理由は、掲載写真の出来栄えが素晴らしかったことだと思います。室内の撮影では、自然の光を取り入れ、明るい好印象の写真に仕上げていただきました。
キッチンの設備が充実した家であったので、細かい部分まで撮っていただき、買主様にはよく伝わったとのだと思います。
外観も青空が出るタイミングまで何度も撮影してくださり、田実さんの誠意を感じました。
査定のときには、近隣の情報など最近の相場の資料を準備ください、分かりやすく説明いただきました。提案された価格についても適正で納得してお願いすることができました。
お取引全体に関して感じたことは、すべて高齢者に細かく説明や気遣いの対応をしてくださったことはとても感謝しています。長文の契約書も丁寧にご説明いただきました。
この家が売れるか多少の不安もありましたが、お引き受けいただき助かりました。ありがとうございました。
お取引を終えて
撮影にあたっては、事前にものを整理していただくなど、お客様のご協力なくしてはいい物件写真にすることはできませんでした。日頃から、きれいに掃除をされて、大事にお住まいになっていることが、きっと買主様にも伝わったのだと思います。値段交渉なくお取引を成立することができたのは、売主様がこれまで家を大切にされてきたこと結果だと思いました。ありがとうございました。
【業務内容】売買仲介