最初に注意点として、、、あくまで個人的な見解に触れるもので、将来を予測するものではありませんので、ご了承のほどお願いいたします。
まずは、不動産相場がどれくらい上昇したのか。世田谷区の中古住宅売買の統計データによると、2012年が底で、それ移行今日まで上がり続け、2012年比で4.7割上昇していることがわかります。(出典:国土交通省「土地総合情報システム」より)
このデータは、中古戸建ての成約坪単価(成約価格÷専有面積)をもとにしています。
2012年12月に第二次安倍政権が発足しました。株高とオリンピックムードに押されてみるみると上がっていき、オリパラがてっぺんではないかという声もありましたが、勢いが劣ることはありませんでした。
その後、コロナをきっかけに進んだテレワークの影響、コロナによって住まいについて考えるきっかけが増え、生活シフトとともに取引が盛んになり、様子見の2020年からウィズコロナ期を経て、大きく反動がきたイメージでした。
では、今後はどうなるのか?
まず新築マンション市場は、建築費の高騰が落ち着きを見せませんし、供給在庫が少ないこともあり、相場が下がる気配があまりしません。
では中古戸建て市場はどうでしょうか。取引量(成約登録数)では、2022年1年間が728件、2023年1年で630件であり、15%ほど減少しています(城南4区でレインズの成約登録数。レインズ「月刊マーケットウォッチ」より)。
2023年前半から新築戸建てに関しては売れ行きが鈍ってきているとの声がありますが、そうなのかもしれません。
不動産(マンション・住宅)相場に影響を与える大きな要因としては、金利動向が一番ではないでしょうか。
アメリカとの金利差の現状を考えれば、このままでいいとは言えず、金利差を埋める方向は誰もが認めることでしょう。
今後、賃上げがもっと高い段階で実現してき、そろそろ迎えるマイナス金利解除、そして金利上昇フェーズ、、となってくるのだと思いますが、政府・企業が頑張ってその方向に向かってもいつ実現できるかは正直わかりません。。
日銀による長期金利の上限引き上げがされたことで、固定の住宅ローン金利は上昇しましたが、変動金利には及びません。
円安状態もグローバルな東京で不動産を考えたときには、上昇圧力のひとつでしょう。世界の大都市から比べるとまだまだ東京は安いと言われています。
そして、世田谷区は、住宅地として確立された評価があります。
世田谷の住宅市場においては、未だ弱まる見立てがありませんが、どこまで続くのかは私自身もそれはわからないことです。皆様の参考になれば嬉しく思います。
しかしながら一方で、流通在庫の販売期間長期化や価格改定数の増加など、上昇局面から一服する動きも出始めています。
(2023年11月作成の記事です)
本日もお読みいただきありがとうございました。
不動産の査定方法はいくつかありますが、中古の戸建てを査定する場合に、原価法といって、建築年から建物工事費を想定して、経過年を差し引くという方法があります。
木造の場合は22年を経過していると、価値は0として評価されることがしばしばあります。
なぜ22年なのかについては、法定の耐用年数がそうだと決まっているからなのですが、果たして築後22年を経過した木造建物は価値は0なのでしょうか。
不動産流通を20年以上経験していて言えることは、建物の価値はどれだけ古くても買主様が決めるということです。
30年経っていたとしても、例え和室が広くて田舎の実家みたいだと大勢の方が感じる建物であっても、それを活用できる人にとっては、それは宝であり、価値あるものです。
22年で価値がなくなる(正確には1割は残る)という考え方は、税務上の決まりとして、定められたルールでしかありません。
あるいは、更地にして売る方が、仲介業者にとって早く成約できて都合がいいというなら更に考えものです。誰のための資産売却なのかわかりません。
ただ古いからというだけで評価が下がるものではないですし、柱梁は30年どころで朽ちるものでもありません。
リフォームすれば価値は蘇りますし、そうせずとも古いものや設備にこそ、今では手に入れることのできないなにかが宿っているもので、そういった取引が当たり前になってくるといいなと思います。
古い建物だとしても、時間と手間をかけることで、相応の価値がされた取引ができるものだと思います。
前回の配信で不動産はひとつとして同じものがないことに触れました。中には似たものもありますが、それでも周辺環境・採光面・窓からの景色…など個別要素を含めていけば、同じものはないものです。
ふたつとないものですが、最終的には他の物件との優劣で、高い安いを判断されるという側面もこれまた現実であります。
分厚い査定書で理屈をつけて、価格の妥当性を展開しますが、他より魅力が薄ければ、評価されないのは致し方ありません。それが購入サイドの判断です。
難しいことは置いといて、やはり周辺より高く売却させるには、秀でる”なにか”が必要です。
いやいや私の物件は、、、とは思わず、”なにか”を感じて、PRするのが売却を預かる不動産会社の役目であります。
その点で、なにかを印象づけてよく魅せるには「物件写真」が大切であることは、言うまでもありません。
次に、外部環境です。他との優劣で価格が上下するものですから、言い換えれば他の物件が高ければ、高く売却できるタイミングということ。
相場が上がっている時期かどうか、周りの物件も現に強気設定で売りに出いるか、この2点が揃えば環境は揃っているといえます。
最後に販売期間について。売却を預かる不動産業者が、業績に追われていれば早くに売りたいでしょうから、価格改定を早い段階で切り出すでしょう。
売却成功を期すのに、焦りは禁物です。媒介契約は3ヶ月がひとつのタームのため、その期間中の売却と考える節がどこかムードとしてありますが、3ヶ月で売却できれば早い方。半年くらいを最低期間と思って望む姿勢が大切です。
なぜなら、時間の経過とともに、様々な事情で引越し先を探す購入検討者も新たに増えますので、3ヶ月間売れなければマーケットで評価されてないということではありません。
売却のコツを3つにしぼるなら、
物件の良さを引き出す広告(写真)
売り出すタイミング・季節
不動産会社の言いなりにならない^^;
でしょうか。
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本記事の内容でご不明点などがございましたら、お気軽にお申し付けください。
物件を高く売る方法について、ご興味ございましたら、問い合わせより「興味あり」と、ご連絡ください。担当、田実よりご連絡させていただきます。
不動産はひとつとして同じものはなく、個別性ゆえ売却成功のためには、広く公開し、色々な目的で探している方へ情報を届けることが大切です。
少し癖のある間取りや、特徴ある建物だとしても、あるいは一般的には建物価値がないほど古い建物だとしても、その価値を決めるのは買主であり、その意味で広く公開することが欠かせません。
つまり制限なく情報を公開することが理に適っています。
その点で、インターネットへの掲載は適していて必須の広告です。なかでもsuumoやHOME’Sなどのいわゆるポータルサイトです。
今や不動産(マイホーム)を売却するのに、ポータルサイトへの広告をなしに成功させることはできません。
しかし一方で、売り場でどこでも扱われている物件という見え方をしたら、購入検討者はどう感じるでしょうか。
具体的に、例えばポータルサイトに同じ物件で10社が掲載していて、画面を下へスクロールしても同じ物件が上から下まで並んでいたらどうでしょう。
安売りしてるように感じないでしょうか。少なくとも、希少性があるとは思えないでしょう。
そしてさらに、どれも同じ写真で担当者の顔だけ異なっているみたいな。
ズラッと並んでいれば、インパクトはありますし、見落とすことはないでしょうけれど、なにか売れ残っている物件のようであまり好ましい売り方とは言えません。
不動産物件はふたつとないものですから、ばら撒く広告は、高値で売却する・売却を成功させるという点で、望ましくないというのが弊社の考えです。
まだまだ不動産業界の写真に対する意識は低く、売買物件でもスマホで撮影したものをよく見かけます。
スマホのカメラ機能は広角にも対応し、綺麗に写真を撮れるようになりましたが、やはり一眼など本当のカメラには及びません。
今ではネットで物件を探す方がほとんどであり、画面上の写真の見栄えが反響に大きく影響を及ぼすようになりました。それでは、綺麗な物件写真とはどのようなものでしょうか。
・部屋を広く、水平垂直に撮られている
広角レンズを利用することが必須です。また、下から上に向けたり、反対に高い位置から見下ろすように撮っては、物件の良さが伝わりません。水平垂直に、広角レンズを利用して撮ることです。
状況によっては、室内を撮るのにバルコニーや部屋の外側から撮る工夫もありでしょう。
・部屋全体が明るいこと、窓からの景色も見えること
スマホで部屋を明るく撮ろうとすると、窓の先は真っ白になってしまいます。
部屋を明るくすることと、窓からの景色も見えるように撮ることは、一眼カメラで撮影した後に、専用ソフトで編集する工程が不可欠です。
部屋も明るく、そして窓からの風景も写っている写真を想像してみてください。物件の良さが伝わってくるのがイメージできると思います。
・午前中の撮影
正午を過ぎると、日光が黄色っぽくなり、部屋全体の明るさが半減してしまいます。日差しの差し込むお部屋を表現するには午前の撮影が必須です。
・スマホのタテ画面にも対応
スマホで物件検索される方は90%以上とも言われています。スマホは縦画面ですので、縦に撮影した写真の方がより画面全体に表示されダイナミックに印象が伝わります。
縦写真を意識的に撮影することも大切です。
・スポット撮影も
基本的には広角レンズが活躍しますが、望遠側のレンズを使ってスポット撮影すると、雰囲気のある写真を撮ることができます。
カーテンに日が差し込む柔らかな窓際の表情だったり、お庭のお花や植物の一部だったり、一点にフォーカスした写真もグッと印象がよく伝わります。
今回は以上です。参考になれば嬉しく思います。
(2023年12月時点の情報です。最新情報をお確かめください。)
不動産を売却する場合に利益が出る場合には、5年超所有するものについては約20%、5年未満の場合は約39%の税金(所得税など)がかかってきますが、これまで住んでいた住宅(=居住用財産)の場合は、3,000万円までは利益を控除できるという特例があります。
※所有期間10年超の居住用財産の売却は6,000万円まで約14%
一方で、居住用財産を購入する場合は、よくお聞きになっているかと思いますが、要件を満たす場合に”住宅ローン減税”が利用でき、年末の残高に対する0.7〜1%の所得税が戻ってくる制度があります。
買い替えの場合、売却と購入のその両方について特例を利用することができません。
つまり3,000万円控除と住宅ローン減税のどっちが得かを判断して申請するということになります。
では、どちらが得なのかを前の配信でも例とした2018年に購入した世田谷区のマンションを売却した場合を想定します。
まず、2018年に6,600万円で購入したマンションは、5年後の現在は8,500万円まで価格上昇しています。
※国土交通省から発表される統計情報をもとにしています。
譲渡益(値上がり分)は、概ね1,900万円です。
※説明を平易にするため計算は簡素化します。
本来なら1,900万円に対して、約20%の所得税がかかりますので、380万円の譲渡所得税を払う必要がありますが、3,000万円控除を利用すれば、無税となります。
一方、住宅ローン減税を利用する場合ですが、購入する物件によって異なるので箇条書しますと、
※購入物件は5,000万以上の物件を単独名義で購入するものとする。
※2024年以降に入居するとする。
新築住宅もしくはリノベされた業者売主物件(≒リノベ住宅)・・・A
A-1 長期・低酸素認定住宅の場合の最大控除額は、約409万
A-2 ZEH水準省エネ住宅の場合は 約318万円
A-3 省エネ基準適合住宅の場合は、約273万円
上記以外は、適用なし
中古住宅で一般の売主様から購入する場合・・・B
B-1,2,3の場合は、約210万円
上記以外は、約140万円
となり、A-1以外は、3,000万円控除を利用したほうが得することになります。
新築の建売住宅やリノベマンションを買い替え物件として購入する場合は、売却する物件によっては、住宅ローン控除の方がメリットが出る場合があるという結果になりました。
一方で、中古のリノベされていないマンションを購入する場合では、3,000万円控除の方がメリットが大きいケースが多そうです。
ただし、住宅ローン控除は、債務者1人ずつに適用できますので、例えば夫婦それぞれの共有名義で購入する場合は、フルで適用できる場合は倍になります。
仮に、省エネ住宅でない一般の売主様から購入する中古マンションの場合は、2,000万円が最大限度のため、140万円×2人分=280万円分の税金が戻ってくることになります。
※省エネ基準以上の場合は210万×2=420万
このシミュレーションは事例を平易にした比較です。ケースによって結果は異なってきますのであくまで参考としていただき、実際に検討する場合は専門家へご相談ください。
今回は以上です。このシュミレーションが皆様のお役になれば嬉しく思います。
(2023年12月時点の情報です。最新情報をお確かめください。)