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2015-11-30

戸建てを購入、地震保険は入るべきか?


こんにちは、田実です。

わたしは、保険はなるだけ最小限にする方針です。家のローンはありますが団信でリスクヘッジ。身体系は、掛け捨ての医療保険には入っていますが、貯蓄型の生命保険は契約してないです。みなさんはどんな方針でしょうか?

さて、 ”地震保険” ですが、加盟すべきかどうか判断迷うと思います。全損しても火災保険の保険金額の最大半額、半損で最大25%ですから、 ”割に合わない” と言われてきました。

東日本大震災前は、今ほど地震が頻繁になかったので、その頃はわたしも加入を勧めることはまったくありませんでした。

しかしこれだけ地震がメジャーになってしまうと考えますね。。まずは、地震保険について理解を深め、「加入すべきものか?」についてわたしなりの結論を書きたいと思います。

商品設計の主旨

損害保険の基本といえば、事故など損害が発生したときにその損害額を保証するものです。大雑把に言えば、 ”損害額=保険金の金額” という考えです。

一方で地震保険は、建物に損害ができてしまった時の ”生活再建のための費用補填” という考えで商品設計がされています。そのために ”全損でも保険金額の半額が上限” であり、建物自体を保証する商品ではないということです。わたしもこの記事を作るにあたって知ったことです^^;

被害の度合いと保険金について

損害の段階は、全損(100%)・半損(50%)・一部損(5%)の3段階のみですが、内訳は下記の通りです。

<一部損とは>
1)建築時価の3%以上20%未満の損害
2)床上浸水または地盤面から45cmを超える浸水(家財)
3)家財時価の10%以上30未満

出展:地震保険の教科書

この基準に関しては、どの保険会社で契約したとしても変わりません。損害の判断については各社で異なると思いますが、担当者(鑑定人)が変われば判断も変わる、というのと同じことです。

また基準に限らず、保険内容や保険料はどの保険会社でも同じになっています。地震保険は、通常の火災保険とセットで入らなければならない保険商品ですが、本体である ”火災保険” の内容は各社異なります。

それでは、どれくらい保険金が支払われるか?
新築の戸建てを想定して火災保険の保険金額(契約金額)=1,500万円とします。火災保険金額の50%(50%が上限)で契約すれば750万円が地震保険の保険金額(契約金額)

全損して、地震保険金額の100%=750万円(ただし時価が上限)
半損して、地震保険金額の50%=375万円(ただし時価が上限)
一部損で、地震保険金額の5%=37.5万円(ただし時価が上限) です。
※木造の場合、法定耐用年数22年で価値が1割(この場合150万)となり、毎年時価は減少していきます。

一部損の場合で例をあげると、”被害” が建築時価の3%以上であれば、地震保険金額5%の ”保険金” が下ります。新築してすぐ地震によって壁にヒビが入り、損害が時価(=1,500万)の3%以上(45万円以上)であれば、地震保険金額(=750万円)の5%(37.5万円)の保険金が下りるということです。

どういう場合(世帯)に、地震保険に加入するのがいいか?

ここからはわたしの考えですが、預貯金に余裕がなく、塗り壁の新築の戸建てを購入した場合はまず購入後5年間加入するのがよいのではないでしょうか。

<預貯金に余裕があるとは>
・建物を治す費用を支払うことができ、かつ賃貸へ引っ越す一時費用が払える(ローン支払いに加えて)

20%以上の被害で ”半損” の判断となりますが、この基準を超えるような地震が起こるかどうかなんて正直わからないです。。

地震により壁にヒビが入る可能性は、塗り壁は高いと思いますから、新築(購入)当初の5年の期間のみ加入する、というのがよいのではないでしょうか。

ということで、地震保険のまとめ的なものは、

ⅰ 地震保険は、地震で建物が壊れてしまう心配を買うものには成り得ない
ⅱ 地震のたびビクビクしてしまう正確なら買わない方がいい
ⅲ それでも欲しい場合は、地盤の硬い地域で買う(関東ローム層など)
ⅳ もしくは、鉄筋コンクリート造や免震構造の分譲マンションにする

ちなみに、本題からはズレますが、巨大地震が発生した場合は国から最大で300万円の ”被災者生活再建支援金” がでます。

※なるべく平易にするよう記述したものです。実際に検討する場合は、各保険会社へ自己責任でお調べになってくださいm(__)m


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