賃貸 vs 売買 vol.1
このテーマの答えには、色んな意見があって、「永遠のテーマ」といって過言でないです。バラバラな答えができてしまう原因は、視点(発言の立場)が違うからです。
ファイナンシャルプランナー(以下、FP)的視点、経済学的視点、感情論的視点と3つくらいあります。
ちなみに、FP的視点の多くは、
”無理のない返済計画” であれば購入してよし」だと思います。
経済学的視点では、
「(日本の)不動産価値は下がるので、資産として持つべきでない」=賃貸が”得”という意見と
一方で「家賃は、家主の支払う税金分だけ購入する場合と比べ高くなる」=購入が”得”と、
どっちもあるのがややこしい(笑)
感情論的視点では、購入に軍配が上がります。
このように、視点によって変わってくるのがこのテーマの行く末(汗)
そうはいっても糸口を見出していかなくては意味がないので、考えていきます(笑)。結論ケース・バイ・ケースなんですが、なるべくシンプルにして考えた場合です。
私の答え的なものは、下記の条件が揃っていれば購入していい(※得という意味ではない)です。※結婚している夫婦という前提です(単身の場合はこの限りではない)
- 転職、転勤の可能性が低い、年収が安定している
- 購入する家に住み続けるのがほぼ確実
- お子さんがいる
- ローンの支払いは、年収総額の25%以内(手取りの30%以内)
- 賃貸物件ではテンションが上がらない(マイホームが夢という価値観が強い)
- 頭金が1割以上ある。
ひとつひとつ見ていきましょう。
目次
転職、転勤の可能性が低い、年収が安定している
購入は賃貸に比べ毎月の支出が減るため、購入して大丈夫です。
毎月の支出が減りますので、貯金や投資に回す余裕が出てきますね。よく「これから資産が下がる不動産を何故買うのか?」という意見がありますが、基本的にこの考えに当てはまるのは、平均以上の安定収入や資産がある方です。毎月のキャッシュフローが大きくプラスであれば、運用して増やすことが可能ですから。
一方、一般家庭の目下の目標は ”キャッシュフロー改善” ですから、購入していいという判断です。
購入する家に住み続けるのが確実
現在住んでいる場所の近くに、旦那さま(配偶者)のご実家がある場合は、相続する場合もあるし、または建て替えで2世帯同居という可能性があるかと思います。
わざわざ購入した(建てた)のに、実家に戻ることになった、、となれば、購入しなくてよかったことになってしまいます。
将来のことはわからないし決められないという場合でしたら、駅近で広すぎないマンションを購入すればよいと思いますしましょう。
駅近の理由は、賃貸にも出しやすく、また売却しやすいからです。
広すぎないというのは、今の生活で必要十分なサイズです。将来子どもが増えるかもしれない、介護のためとか「かもしれない」の考えで広い家にするのはなく、必要充分サイズを買う(2LDkとか)。
お子さんがいる
例えばですが、若くして結婚し、これから子供を産んで、、、という状態ですと、正直先のことはまだ流動的です。特に仕事のこと、職場ではまだ落ち着いてないポジションでしょうし、職場環境(上司・親会社)が変わって転職がしたくなったということも起こりえます。もっと考えたくないですが、夫婦の誓いもどうなるかわからないです。
ローンの支払いは、年収総額の25%以内(手取りの30%以内)
これを超えた返済計画は基本的にNGです。
詳細はコチラ⇒「ローン支払い額は年収の何割?」をご覧ください。
賃貸物件ではテンションが上がらない
持ち家が人生の夢だったという場合です。持ち家が、多方面にわたって活力の源になる、という家庭です。反対に、ローンを背負うことで行動や考えに窮屈さを感じる方でしたらやはりまだやめておいた方がいいですね。
私はこれまでたくさんの新築・中古の住宅を見てきましたが、持ち家にあって賃貸物件にないものは、住宅設備の充実さと共用部の仕上がりだと思います。
詳細はコチラ⇒「売買物件にあって、賃貸物件にないもの」をご覧ください。
頭金が1割以上ある※中古物件の場合
頭金にあてる、手元に残してフルローンにするかはどちらでも構いません。やはり最低限これくらいの余裕がないと後々の生活に支障をきたします。キャッシュフローが改善するから、あとあと貯まっていくでしょう、では安易ですし、たいてい使ってしまう場合が多いと思います。新築の場合は約2.5割です。詳細は下記リンクへ。
関連記事「頭金はいくら必要?使う?それともフルローン?」
購入するか賃貸のままかは、その人それぞれの答えがあるものです〜。どうぞお気軽に相談してくださいね!!