投資用賃貸物件の運営コストの見直し策 6項目
こんにちは。不動産の顧問業をしております、宅建士の田実です。
投資用賃貸物件は、仕入れ(=購入価格)7割、運営3割というくらいに、とにかく安く物件を仕入れることが重要です。
3割ではありますが取得後の運営ももちろん重要であり、運営を怠けては物件のパフォーマンスを下げることになってしまいますから、適正な運営策を施していかなければなりません。
目次
1 管理委託費用の見直し
管理会社にかかる費用は、収納賃料に対する料率だけではありませんね。それではひとつひとつ見ていきましょう!
1) 管理手数料
管理会社によって呼び方は様々ですが、総合管理と呼ばれる「家賃集金・物件管理(定期巡回)・募集活動・退去立会い」まで、すべての運営業務を委託する場合の管理手数料の相場は、3%〜5%(税別)となっています。
管理会社によって、管理手数料内に含まれるもの含まれないものが微妙に異なります。よく違いが生じるところは、共用部の清掃に関して含んでいるか?などです。
2) 更新事務手数料
首都圏の物件では、更新時更新料1ヶ月分をとれるのが一般的です。自動更新とはせずに、更新契約書を締結し直しますが、その事務手数料として「半月分」かかるのが相場となっています。
更新では、「損害保険加入の確認」「契約者の携帯番号に変更がないかの確認」「勤務先が変わっていないか?」「連帯保証人への押印依頼(保証人になっていることの認知)」など、物件運営のリスク回避の観点では、重要なことが詰まった業務です。ここをおろそかにしない管理会社を選びましょう!
ココ大切です!
3) 広告料
2 電気・ガス契約の見直し
1) 電子ブレーカー導入
エレベーターや機械式駐車場がある物件で現状のブレーカーから「電子ブレーカー」に変更すると、大きく電気代を削減することができるようです。
説明は下記のサイトに譲りますが、30%以上の削減も可能。ただし、導入コストがかかりますので、費用対効果を検証する必要があります。
[参考]あなたの財産を「守る」「増やす」「残す」ための総合情報サイト『幻冬舎GOLD ONLINE』賃貸物件の電力コストを削減できる「電子ブレーカー」とは?
https://gentosha-go.com/articles/-/7007
2) 新電力への以降
電力自由化により電力会社を選択できるようになりました。全国では600以上の供給会社があるようですが、移行前(東京電力)より電気代を10%安くできる場合もあるようです。参考は下記サイトなどを参考にしてみてください。
[参考]セレクトラHP 東京電力エリア・関東でおすすめの電力会社は? – 電力自由化
https://selectra.jp/energy/guides/hikaku/denki/kanto
3 修繕費用の節減
リノベーション・大規模修繕・原状回復リフォームなど、賃貸運営に修繕費用はつきものですが、すべてを管理会社に任せてしまうのも考えものです。
建築業界は、請負構成が多階層になればなるほど、中間マージンが取られてしまうので、可能な限り職人さんレベルに近い立場の業者に頼むことがコストダウンには必須です。
しかし、職人さんはプロ(=建築やリフォームに詳しい人)の方としか、やり取りを好まないので、まったく無知のオーナーさんの仕事は受けたがりません。また、相応の発注数がないと請け負ってもらえませんので、オーナーさんが探すべき業者は、業者を抱えている工務店に頼むのがいいと思います。
原状回復工事であれば、リフォーム専門の業者であり、大掛かりな修繕になる場合は工務店や小規模の建築会社が適任です。
4 ローンの見直し(金利・借り換え)
銀行は基本的には体力のある都市銀行(三菱UFJ・三井住友など大手4行)のほうが、安い金利を提示できます。順に、地方銀行(東京ならきらぼし・東日本銀行など)、続いて信用金庫・信用組合という順になるのが一般的です。
ローンや融資は「新規」より「借り換え」の方が、審査が通りやすいため、過去の稼働状況がよく、レポートとしてしっかり記録を取っている場合は、借り換えを視野に別の金融機関に相談してみるのがいいでしょう。
現在の付き合いが信用金庫なら地銀に、地銀なら都銀に、という風に。なお、信用金庫は「地域金融」と呼ばれ、”その地域のための金融機関”という名目があるため、マンションや自宅により近い信金に声を掛けてみるというのも方法のひとつとしてあります。
しかし、金融機関さんとはうまくお付き合いして、次の融資の際にもしっかり融通してもらう関係性も大切ですので、しっかり検討してですが。
5 空きスペースの活用
立地によりますが、広告看板を設置することで収入が向上します。また、自動販売機は比較的設置するハードルが下がりますので、検討してみるといいでしょう。
6 賃料up策・利便性向上策の実施
1) リノベーション
和室から洋室へ、住宅設備をリニューアルするなどのリノベーションにより、賃料アップを狙うことです。しかし、投資額を回収して利益に転じるまでは、期間を要するため、十分な検討が必要です。なお、賃料を上げることができれば、売却するときの金額が上がります。
2) 利便性向上策
宅配ボックスの設置・インターネット環境の導入(全戸無料など)・モニター付きインタホン・スマートロック・防犯カメラ・自転車置き場の整備など、生活する上での利便性が上がる投資を実施し、退去を防ぐという運営を心がけましょう。
まとめ
ざざっと見てきましたが、賃貸経営は細かなことを確実に行っていく根気みたいなものは必要かと思います。
ひとつひとつはささいなことですが、その積み重ねや努力が入居者の方には伝わり、住心地・居心地のいい物件になるのだと思います。なんだかまとめは精神論になってしまいましたが、ご参考にされてください!
弊社は、プロパティ・マネジメントに徹した管理会社です。協力(仲介)業者とのパートナーシップ構築、入居者からのクレーム対応迅速化により、高稼働・解約防止のためのマネジメントを行います。