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2019-10-24

不動産管理1人体制こそできる運営方法 #リーシング編

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現在、合計約50室の賃貸物件を所有者様から任され、募集・管理を行っている。2017年4月からご依頼いただきおよそ2年半が経過したことになる。

稼働率を上げる(空室を早く埋める)という点で、勤務時代と独立した後の体験を踏まえ、見えてくるものがあったのでまとめておこうと思う。

なお、勤務時代は約300室の専任募集物件を賃貸スタッフ4人と店長の私という体制で行っており常時15〜20部屋の空き物件があったと記憶している。現在のスタッフは私1人だけである。

物件を預かっている意識

在職中は当然だが仕事は組織の一員(担当者)として携わる。オーナーから指名を受けて担当することではない。あってはならないことかもしれないが「田実に任せる」と言ってもらうのと、担当として扱うのとでは意識の差が出ている正直なところ。

店長の時は自分が賃貸希望の方を物件案内することはなかったが、今では自ら案内する。賃貸の案内業務自体が仕事としておもしろいかと言えばそんなことはないけれど、オーナーから預かっているという意識があるので、おもしろいとか言う以前に使命感から動いているというのが近い。

在職中は常時20件弱の空室があったけれど、その部屋の全部を見ることは店長としてできなかった。それは他にもやならねばならない業務(売買仲介など)があったから。では賃貸のスタッフはどうなのかと言えば、基本的にはオーナー毎の担当性にしていたので、全員がタイムリーに物件の状況を理解しているとは言えなかっただろう。

とはいえ私の店舗を支えてくれたメンバーは皆協力し合う心があったので、他のスタッフが接客している横から「この物件いいですよ」と横入りできるくらいに全員で接客する体制を作ってくれていた。これは今ではできないことと言える。

空室を減らすことだけ考えればよい

今は”空室を埋める”ということだけ考えればよいので、自社で決めなくとも他業者が決めてくれればそれでよい。しかし在職中はそのようにシンプルに行動出来ないときがあった。そうなってしまったのはオーナーより業績の方を向いて仕事していた、と言わざるを得ない。

今は限りある時間を”空室を埋めること”に集中して配分できる。いわゆるプロパティ・マネジメントに徹することができる。

(補足)プロパティ・マネジメントとは?
オーナーの代わりに行う不動産経営に関する管理業務のことで、おもに入居者付け(テナント付け)を行って入居率・稼働率を上げる役割などを担います。

ここで大切なことは”マネジメント”に徹することができるという点です。リーシングをマネジメントしますが、自ら賃貸希望者を接客案内することに重きを置いていないことです。

なぜなら接客案内の結果、自社の物件で決まらなければ他業者管理の流通物件を探して希望者にコーディネートしなければならず、自社管理物件の空室を減らすこと以外に時間がさかれてしまうからです。

リーシングをマネジメントする立場であれば、目の前の賃貸希望者でなく決めてくれる不動産業者(客付け業者)こそがパートナーであり、手数を増やす(いかに多くの業者に紹介してもらう)ことに時間を割けるよう行動できる。

空室物件を他業者営業さんが案内しやすいように環境を整備すること

他業者の営業さんが物件を案内するに際し、障壁となるものはひとつも無くすことが必須。

例えば、渋谷駅徒歩圏の賃貸物件を案内するために、新宿駅にある管理会社に鍵を取りに行かなければならないとしたらどうでしょうか?営業さんの立場では案内するための準備に余計な時間がかかってしまいます。これでは環境が整っているとは言えません。

また、業界内では物件を案内するためにはまず先方(取扱元)へ名刺をfaxすることが常識となっていますがこれも障壁と言えます。電話でその場で内見予約を受け付ければ、接客中の営業さんの手間を短縮してあげることができます。会社名・担当者名・連絡先を聞いておけば十分と考えます。

当社では今後スマートロックを導入して、案内する担当者が手間なく、そして管理側として望むセキュリティに優れた方法を取るよう準備中です。

長期的な視点で判断できる

リーシングの観点では

とにかく空室を埋めようとだけ考えてしまうと、家賃交渉に応じて決めてしまうことがあります。1ヶ月空けておくくらいなら少し下げてでも年間収支は上がる、というのは早計です。

オーナーの運営方針について管理会社が理解できれいれば、その物件の運営方針が決まります。例えば、近い将来売却しよう、と考えている場合は少しの賃料下げが売買価格に悪影響を与えることになってしまいます。

仮に3,000円の値下げに応じて契約したとします。3,000円×12ヶ月=36,000円。売却するときに利回り6%で売却できたとすれば60万円(36,000÷0.06)売値が下がることになります。

対入居者との観点では

入居者の方が管理会社に抱える不満の第1位が”対応が遅い” ”報告がない”ことです。クレーム対応はしても売上ゼロだからか後回しにしてしまうことが多いことでしょう。

この2年半の感覚では、過去にクレーム要望があったほとんどの方は弊社に対して好印象を持ってくれるようになりました。クレーム以前は「廊下の電球が切れているので危ないから早く交換してほしい」という言い方から「エントランス入ったすぐ上の電球が切れているので交換お願いします」と詳細に伝えてくれるようになります。

クレームや要望についてはいち早く対応するように心がけています。対応しても売上は上がりませんが、時間が短縮できるようになるので、結果売上をあげる可処分時間が増えているという風に考えられます。

今ではほとんどの方がスマホを所有されるようになりました。弊社では電話に限らずむしろショートメールや物件ごとのLINE窓口を作って、入居者の方が電車に乗っているときでも、弊社の営業時間外でも要望を伝えられるような体制にしています。

クレームという考えがまずないですが、”攻めは最大の防御なり”近寄って解決するようにしています。

物件のすべてを把握している

今は物件で起こることのすべてを把握しています。在職中はというと、リーシング(接客案内)担当がいて、管理担当がいて、入金管理の担当がいて、とそれぞれ分業しています。

”担当でないとわからない”ということがありませんので、あらゆることにスピード対応が可能です。「担当者に確認してご連絡します」ということがありません。

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