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2020-03-14

居抜きで店舗を引き継ぐことになった。資産の継承はどうなるか?契約書の締結方法は? 


居抜き状態で物件を引き継ぐ場合の注意点は、大きく分けて①資産の譲渡 と②賃貸借契約の継承 の2点です。

旧テナントが物件に入居する際に施した内装費用は、資産として計上されています。減価償却費として期末に減価分を経理処理し、耐用年数を超えると償却が終わります。

償却年数の途中で資産を譲渡することになれば、その時点の簿価がその資産の価値とするのが一般的であると言えます。資産を譲り受ける側からすれば、安いに越したことはないですが、譲渡する側としては、簿価での売却であれば、損益計算書にも影響がでません。

もちろん、必ず簿価で売買する必要はありませんし、あくまで契約行為は当事者間の合意により成立するものですから、価値の増減は交渉過程で決まるのが普通です。

モノの価値評価は、査定する人によって、大きく変わるものです。例えば、企業買収で買収対象企業に保有不動産がある場合などでは、買収する側の企業にとって、不動産をプラスに見るのかマイナスと取るのかは判断が異なるでしょう。

また、案件の背景によって押す部分と引かなければならない部分とが、入り混じって決定してくるのが通常です。

賃貸借契約については、現契約を生かしたまま継承する場合と、新たに契約書を締結し直す場合の両パターンがあります。締結し直す場合では、書類(契約書)作成のために不動産業者に支払う手数料が発生してしまいますので、基本的には借主の地位を承継するかたちを取るのが望ましいです。

賃貸借契約は、契約期間中はあまり問題も少ないですが、退去する際の原状回復工事の負担でもめてしまうことがあります。地位承継の物件であれば、契約当初の当事者は旧テナントですから、しっかり当初の約定内容を確認しておく必要があります。

原状回復について契約書に書いてある、と思われがちですが、そうでもありません。誰が読んでもわかるように、書かれた契約内容になっていることは結構少なないものです。引き継いた後に、認識が違っていたということにならないよう、継承するときの確認が大切です。

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