2025-12-22
専任媒介で起こりうる“囲い込み”とは
前回は、専任媒介は任せっきりにできる一方で、一般媒介では複数の業者とやり取りが必要になる、という違いについてお話ししました。
今回はその続きとして、「なぜ専任媒介に落とし穴があるのか」、その背景と具体例をもとに解説していきます。
■両手仲介と片手仲介
不動産取引では、売主様と買主様の間に、不動産業者が1社だけ介在する場合と、2社以上が介在する場合があります。
1社のみの場合、売主様から依頼を受けた業者が買主も見つけてくるため、仲介手数料を売主・買主の双方から受け取ることができます。
一方で、他社が連れてきた買主と成約した場合、売主様が依頼した業者は売主側の報酬しか受け取れません。
この仕組みから、「自社で買主を見つけたい」という意識が強く働き、他業者の内見を拒むなどの行為が起きることがあります。これがいわゆる「囲い込み」です。
■利益相反であるが一般の売主様が見破ることは困難
囲い込みが行われると、本来より条件の良い買主が排除され、売主様が不利な条件で売却してしまう可能性があります。
こうしたリスクを防ぐ一つの方法が、専任媒介に限定せず、一般媒介も含めた選択を検討することです。
一般媒介にもデメリットはありますが、売却機会が限られる売主様にとっては、「どの契約が自分にとって最適か」を理解したうえで判断することが何より重要です。
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