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2020-04-01

”店舗探し”で学ぶ交渉術②


交渉術第1回の記事では、交渉相手と、「条件面で歩み寄れる部分を探すこと」と「優先順位の把握」が大切だとお話しました。

記事『“店舗探し”で学ぶ交渉術①

簡単におさらいしておきますと、相手方と当方の合致する部分とそうでない部分を把握することが、交渉開始する以前に重要なことであり、この確認作業がスムーズに進めば、商談の5合目まで進んだと言っても過言ではないくらいに大切です。

では、この確認作業をスムーズに進めるために、気をつけていなければならないことや、気にするべきポイントを今回はお話します。

小さな約束を作り約束を確実に履行する

一言で言えば、「言ったことを守る」ことです。お互いのことがわからないうちに、まず手っ取り早く信頼をしてもらうことは、約束を守ることです。

約束の時間に遅れないことは当然ですが、早く到着してしまったとしても、時間になるまで訪問しないことも私は大切だと思っています。

よく、5分前だからいいだろう、と訪問先に入ってしまう人を見かけますが、特に先方の事務所なり自宅へ訪問する場合は、先方には来てもらうための準備もあろうかと思います。5分早く伺ってしまったことで、約束の時間までの5分でできることができなくなってしまうかもしれません。

早ければいいというものではなく、あくまできっちりと約束通りにすることが信頼につながる基礎ではないかと思います。

情報を開示する

なんでもペラペラ話すということではありません。特に、新しく取引する相手の場合、双方が心に緊張感を抱えています。

「堅実な会社なのだろうか?」「好業績に裏には、無理は営業があるのではないだろうか?」など……。

例えば、商談の最初から最後まで、耳触りのいい言葉ばかりが並ぶと逆に心配になるのが、人間の心理でもあります。ですから、なるべく具体的に話せるエピソードや今の現状について、お話することが信用を高めるのに必要です。

「当社のクライアントは上場企業の◎◎です。」『当社の創業者は、銀行出身なので、経費の利用についてはとても厳しく、無駄な支出を許してくれません」「同じ業界では店舗を縮小する会社も出てきていますが、当社は毎週勉強会を行うなど社員教育に力を入れているのでお客様が減っていません」

いい情報も悪い情報も正直に話すのが、相手にとって信頼感が増すことにつながり、またそれらのエピソードが背景となり、条件交渉の裏付けとなることにもなります。

具体的には、業績がいいので大丈夫です!とだけ伝えてしまっていたら、もっと賃料をあげてくれないか、とのカウンター交渉をされかねません。あくまで実情を正確に伝えることが、結果的に後々の交渉を助けることにつながるわけです。

好感を持たれるための配慮

清潔感のある服装

特に外見の良し悪しはダイレクトに伝わる印象です。外見上の注意は、とにかく”清潔感”を保つことです。

高級なものを着なさい、ということではなく、スーツであればズボンにプレスがかかっているか(クリーニングされているか)などです。ビジネスシーンにおいて、服装は自己表現するものではなく、相手を気遣ってするものと心得るべきです。

言葉づかい・あいさつ

挨拶、言葉遣いももちろん大切です。なにも考えずに第一声で「お世話になっております」という定型句を使ってしまうのもあまりいいとは言えません。しっかりと相手を見る人であれば「まだ世話になってないけど」と受け止める方もいらっしゃいます。

「はじめまして、・・・です。宜しくお願いいたします。」「こんにちは、本日はお時間をいただきありがとうございます」など、シチュエーションに応じた挨拶言葉を簡潔に述べることです。

意識して接触回数を増やす

人間は接触回数が増えるほど、親近感や安心感を抱くものです。これを心理学では「単純接触効果」と呼びます。

接触回数とは、会うことだけでなく、電話で話すこと、メール(手紙)で伝えること、それらもすべて接触回数と言えます。

交渉の始めのうちは、特に面談する機会は多くありません。したがって、あえて約束事を作り、接触回数を増やすようなことも効果的です。

「今日のご提案内容をまとめた資料を後日メールで送ります」とか、「本日のご提案内容を一度ご検討ください。1週間後にお電話しても大丈夫ですか?」など、相手へ配慮した上のアクションであればなおさら好印象を持ってもられると思います。

少々計算的なことのように話しましたが、あくまで交渉相手への”配慮”が大前提にあって行う行動です。打算的に距離を縮めようとする行動は逆効果です。

以上でお話したように、交渉相手との信頼関係は、”駆け引きする”という意識では築くことができません。まずは先方からの信用を獲得し、信頼関係を構築することがなによりも大切です。その後の商談がスムーズに進むかどうかは、実は”条件交渉”が始まる前に決まっているものです。

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