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2020-02-04

ショッピングモールの「不動産モデル化」に出店のチャンスあり


現在、当社の顧問先が都内のある商業施設(以下、SCという※ショッピングセンター・ショッピングモールの略)に入居するため商談を重ねている。

このSCの運営は、郊外型の出店を得意とする大型ナショナルチェーンである。少し昔まではSCができると、周辺の小売店はSCに客を奪われ、閉業を余儀なくされることが多かったことと思う。

今でもSCの集客力は強いため、テナント側からすると、SCに出店することはハードルが高いように感じる。しかし、そうでもない市場の変化が起きていることを感じる。

現在、商談を進めているSCの出店区画は、自社プライベートブランド(以下、PB)の商品を販売している区画のようだった。確かにフロアを見渡すと、独自ブランドの家具、衣類や一部家電が並んでいる。

少し前までは、自社ブランド商品の販売によって利益率を上げる手法がトレンドだったように思う。しかし、今は自社ブランドに限らず、小売店で物が売れない時代に突入している。

SC側は決して口にはしないが、自社商品を販売するために人件費やオペレーションコストをかけるより、賃貸して賃料を稼ぐほうがコスパがいいと判断しての誘致なのだろうと思う。

ひとくくりにSCといっても、今転換期を迎えているのは特に郊外型のSCに顕著だと思われる。

主要ターミナル駅直結のルミネや東急プラザは、変わらず強い貸し手市場であるし、ミッドタウンやGINZA SIX、COREDOのような都心型のSCも勢いは止まらない。ららぽーとのように郊外傾向が強いがシネコンを複合させているようなSCも人気は衰えているようには見えない。

こうしてくると今転換期を迎えてきているSCが想像できるだろうと思う。1Fには食品売り場を持ち、空中階に物販フロアを抱えるSCは食品はよいものの、空中階の集客に苦戦している。

コンシューマーのワンストップで買い物を済ませたいというニーズは今でも強いと感じるが、一方でSCで多目的の買い物をさせることの限界がそこまで来ている。

それに影響を与えているのが、eコマースと言われるamazon、楽天に代表される、ネットショッピングだろう。車を所有しなくともネットで注文すれば、配達してくれる。多くの商品から比較検討できる。自分の購入した履歴からAIが推測してリコメンド商品を教えてくれるなど、時間を節約するためにはネットショッピングがとても便利だ。

今日の日経記事にもあるように、百貨店の「不動産モデル」化が広がりをみせているとあるが、今進めているSCでの商談と照らし合わせると至極納得できる流れと言えよう。


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