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2019-02-17

店舗探し代行・不動産交渉なら”不動産コーディーネーター”にお任せください


1.不動産コーディーネーターとは?

1.1  概念

不動産コーディーネーターとは、依頼主の不動産利用の先にある目的を達成するため、最短かつ最良な方法で物件を選定し、依頼主に代わって利害関係人と接し交渉を重ね、プロジェクトを着地させるネゴシエーターです。

1.2  具体的には

過去の相談傾向からは賃貸案件が多く、借受希望者の代理人(当事者)となり物件探しに関わる全関係者との折衝とその後のフォローまでが一連の業務となります。まずは希望条件に合う物件を見つけ商談のテーブルに乗せます。次に契約条件の折衝。そして契約締結、ここまでが一義的なゴールとなります。

賃貸流通市場の中でも特に店舗物件探しは競争が激しく、一般の方には情報がどこに眠っているかわかりにくいものだと思います。不動産業界に精通している立場でさえ、やっと糸口を見つけられるという難しいプロジェクトです。閉じられた市場で効率よく見つけるには、業界構造を熟知することと仲介営業担当者の過酷な精神状態を理解することがまず重要です。

1.3  なにをしてくれる?

不動産コーディーネーターの実務・役割は大きく分けて次の3つとなります。まず「探して見つけてくること」次に「交渉すること」最後に「ポジティブに推進すること」です。

1.3.1 「探して見つけてくる」

物件を探す上で手っ取り早く思いつく方法は「ネット検索」ではないでしょうか。しかしネット検索でいい物件が見つかるでしょうか。優良物件をつかむには商品になる前の流通段階つまり商品が陳列される前が重要です。陳列前にコンタクトできれば他より先にいい情報をつかむことに1歩2歩リードできる、と想像できるかと思います。例えばスーパーマーケットの陳列棚に並ぶ前に生産者のところにいって「どうかその素敵な〇〇をゆずってください」という風にです。

ネット情報は値段(賃料)など賃貸条件が決定してからでないと掲載することができません。またいい借り手がいれば貸してもいいという案件(潜在物件)もネットには流通しません。このような物件情報は現場でのリサーチやフィールドワークから手繰り寄せるというアプローチが不可欠となります。

不動産コーディネーターとして情報をつかむ基本指針は、流通チャネルの川上を狙ってコンタクトするということです。

1.3.2 「交渉すること」

業界慣習の理解は最低限必須なことです。不動産業界で世渡りするための共通言語(特殊言語)を知っていて初めてコニュニケーションが成り立つといっても過言ではないでしょう。望む望まないとを別にして不動産業界はそれくらい特殊な世界ではないかと思います。。

次に必須なのは関係法規の理解です。具体的には借地借家法・民法・宅地建物取引業法・消費者契約法・建築基準法・都市計画法などこれら主要な法規をシチュエーションに応じて引き出してくる能力が必須となります。しかしこれだけでは両天秤の片方だけの要素でしかなく、交渉をまとめるスキルに十分なものではありません。もう片方に大切な能力は人間力などと言われるものではないでしょうか。実直・確実・丁寧に、というようなマインド面や仕事に向き合う姿勢など、いわばコーディネーターのパーソナリティの部分です。むろん交渉者自身が自分本位であってはならないし、契約(orプロジェクト)当事者一方の意見に偏りすぎても商談はまとまりません。

不動産コーディネーターとして必要なネゴシエーションスキルは、傾聴力と主張力の両方を併せ持つというのが近いかもしれません。

1.3.3 「ポジティブに推進すること」

そして最も重要なことは、プロジェクトの関係者(利害関係人)が「よしやろう!」と前向きな心へとシフトチェンジをし、行動を起こしてもらうことです。

あるプロジェクトを始動させようとするとき全員の利害が一致することは稀で、一致しないことの方が自然なことでしょう。例えばそのプロジェクトが不動産賃貸や売買のような取引の場合だと、その当事者同士は利害が対立するのが普通です。しかし経験上、対立するのは条件面(賃料・期間etc)という表面的なものであり、その契約行為の裏にある各々が持つ本来の目的は対立しない場合が多いと感じています。つまり本来の目的を見失わず、場合によってはコーディネーターが目的を引き出して前向き方向に推進していくという根気が必須となってきます。

最後に、ポジティブなシフトチェンジを起こすために環境という要素が外せません。環境とは、商談場所自体もそうですが心の安全まで含んだ環境要素です。google Inc.は人事関連研究の成果報告として「心理的安全性は成功するチームの構築に最も重要である」と発表しました。不動産コーディネーターに必要かつ最も重要なスキルの最後が ”心理的安全性”をプロジェクト関係者に担保することではないかと思います。これは相手に”迎合する”とか”歩み寄る”といった表面的なテクニックのことを指していないことは言うまでもありません。

2.どのような場面で…

想定するお役に立てる場面は以下のような事例です。

  • 店舗を出店したい、しかし本業で物件探しに手が回らない
  • 社長にはできるが社員にはまだできない
  • 自宅用地を探している、しかし自分は表に出られない
  • ○○を実現するため□□さんと交渉してきてほしい etc..

「不動産が関係する課題でその解決には人との折衝を要する。」
抽象的な表現ですが、このような困りごとに対して、高い確率で結果が出せると経験上感じています。

※すでに揉めている(衝突している)事案を仲裁することは弁護士法の違反となりますので、お受けすることができません。

3.仲介の仕事と何が違うのか?

3.1  業界構造について

賃貸物件の流通経路は、物件所有者(=オーナー・大家)から始まります。オーナーはテナントを見つけてもらうため不動産業者に業務を依頼することがほとんどで、オーナーが依頼する業者のことを物元(ブツモト)と言います。反対に、借受希望者も希望物件を探すために不動産業者に相談します。この場合の業者を客付け(キャクヅケ)と言います。つまり取引が成立するには、オーナーと借受希望者の間に2者の業者が介在することになります(1者のみの場合もあります)。借受希望者がいい物件を見つける難しさの一つがこの多層構造にあります。情報伝達の正確さ(希望者の思いや志などエモーショナルな面や物件探しに関する基本的条件面など)を欠く要因となります。

次に仲介業として業績を上げ続けるには、決まりやすい案件にしか力を注げないということもあります。優良物件を探し続けてもマッチングできないので成約できないのです。物元はいい物件が入っても客付け業者には情報を渡さず借り手にしか公開しません。そして客付け業者はそもそもいい物件が物元業者から来るとも思ってもいません。そのため「店舗を探している」と業者に訪問しても白旗上げたような対応しかしてくれないのです。「あー店舗はやってないですね、、、」という具合に。。

いい物件を手繰り寄せるには、情報のあるところにひたすらコンタクトを取り続けることが必須です。仲介というポジションでは構造上・慣習上やれることに制限があるため困難な訳です。もっとも世の多くの仲介業者は机上でしか仕事をしておらず、”現場から案件を生み出す”という発想をせずともなんとなく仕事が成り立っているので、優良物件を発掘するという具現化力が備わっていないのかもしれません。

3.2  取引をまとめることがゴールにならない

仲介業の仕事の区切りは契約を締結することです。契約書は何かトラブルが起きたときの処理方法を予め合意をとっておくという主旨が多く含まれます。設備が壊れたときは次のように処理する、天変地異が起きたときは、、という具合にです。その意味で将来起こりうるあらゆる出来事を想像して契約書に文字起こしする必要がありますが、仲介業者は契約すること自体が着地(=ゴール)なのでイレギュラーなことは何でもかんでも「互いに誠意を持って協議する」という言葉を多用して契約締結させるきらいが少なくありません。

このような進め方は問題を先送りするだけで、両者にとって好ましい契約になるとは言えないはずです。不動産コーディーネートの業務では、取引成立はひとつの通過点にしか過ぎません。ご依頼主の目的を達成するため取引成立(契約締結)後もフォローが続きますし、取引過程にコーディネーター自身が関わっているため後にトラブルになる取引を無理矢理に進めるということにそもそもならない訳です。自分の首を締めることになりますから。

4.結局何をしてくれるのか?

田実宅建士事務所の不動産コーディーネートは何が得意分野なのか?という問いに対して、ひとつの答えは”難度の高い物件を探す”という力ですが、それ以上に他社が真似できない当社の特徴は、私と接するとそのお相手は本音が漏らしてくれる、言い換えるとその方の自然体を引き出す環境づくりに特徴があるのではないかと思います。このようなことは狙ってやっている訳ではなく、もっとも本音を引き出すことに”必勝パターン”のような定型化できる何かを掴んでいるわけでもありません。大切にしているのは原理原則とか倫理・誠意というものを念頭に置く、すると結果そうなっていることが多いのです、笑

本音とは不動産取引(賃貸借・売買)の先にある目的と言い換えることもできるでしょう。貸す・借りるということ自体は行為にしか過ぎず契約締結のその先に必ず社会貢献であったり売上増(節税)であったりと各々様々な目的があります。両当事者が目指す目的を整理しながら、プロジェクト(≒目的)に関わる関係者の輪を大きくしていく、これが弊社の不動産コーディネートの真髄なのではないかと思います。

5.結びに

これまで書いてきたように、不動産コーディネーターの仕事は、物件探しから折衝、その後のフォローまでの一連のフローでそのプロジェクトの全関係者間の連携・折衝を弊社がハブとなり推進していきます。仲介業という枠から飛び越えて”不動産コーディネーター”という仕事を作ったのは、やはり社会的なニーズがあると感じたからです。コーディネート案件は長いもので開始から着地まで2年以上を要するものもありました。長期戦も多いのは事実ですがこの立場で活動していると必ずいい物件が出てくると身を持って感じています。成功報酬でコーディネートフィーをいただきますが、イニシャルコストを予算組みできるプロジェクトではぜひお声がけください。

6.実績

これまでの事例をご紹介させていただきます。


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