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2020-03-19

店舗探しを仲介でなく、なぜ代行の立場でやっているのか?


弊社は宅建士事務所という名称ですので、当然仲介業(宅地建物取引業)の免許を取得して、国土交通省から許可を受けております。

しかし、弊社で行う店舗探し事業は、”仲介”でなく”代行”というかたちで行っています。なぜ”代行”なのか? について、お話しさせていただきたいと思います。

説得力が高い、確度が高い

ひとつめの理由は、取引相手への説得力が高まるからです。例えば、とある駅前立地に駐車場があったとして、その土地所有者にアプローチする場面があったとします。

まず、所有者を調べてアプローチを開始しますが、不動産業者の立場だと、第一声は「この場所で出店したい企業様がいるので提案させてください」という風になるでしょう。これが代行の立場を取っていると、弊社は当事者となりますので「この場所に出店させてください」という言い方になります。

この言い回しによる説得力は実はものすごく差があります。私は、仲介業者として約20年の経験があるので感じていますが、残念ながら一般の方の不動産業者への信用はあまり高くはないと思っています。

多くの不動産仲介業者は、存在しないお客さんを引き合いにした営業トークをするのが常套手段となっています。「この物件にぴったりあう条件の方がいるので売ってください」というようにです。

代行の立場では、間に介在するものがないため、オーナーへの訴求力が高く、案件状態から商談検討のステップに早く移行できるというメリットがあります。

不動産業者と競合関係にない

次の理由は、オーナー側に懇意の不動産業者がいる場合でも、代行の立場では競合にならないという理由があります。

もしも、弊社が仲介業者としてオーナーへアプローチした場合、懇意の業者からすると仲介業者の弊社は競合相手になります。懇意業者は自社の大切な顧客を奪われたという意識を抱き、案件が進むことの弊害となってしまいます。

また、仮に仲介の立場で借りたいという申し入れが通ったとしても、懇意の業者は当社経由の商談をまとめるよりも、自社のクライアントで決めたほうが手数料が倍になるため、話の展開ではしごをはずされる可能性が多分にあります。

つまり、仲介業者という立ち位置では、非常に競争力が弱く、クライアントの要望を通し切ることができません。なぜなら、仲介業者は取引で1社のみ介在していれば十分であり、2社以上になるメリットは、オーナー(貸主側)にもテナント希望者(借主側)にもないからです。

不動産業者は競合どころかビジネスパートナーになる

3つめの理由は、代行の立場になれば、仲介業者が味方になってくれるという点です。借りたいお客を掴んでいる仲介業者は、物件を見つければ取引を成約させることができるため、”当社が見つけたい物件”を探してくれるようになります。

これは、”私の会社”が、”私の会社のクライアントのために”物件を探すだけでなく、物件探しを任せた仲介業者も一緒になって探してくれるということであり、これにより手数が倍にも3倍にも増やすことが可能です。

非公開の物件を見つけるには、その特定エリアを注意深く観察することが欠かせませんが、物理的に複数の場所をデイリーで観察することは困難です。

しかし、その土地の業者へ依頼をしていくことで、少なくとも観察する目は多くなるわけですから、案件獲得への確度も高まることになります。

以上のように、店舗探しを成功させる確度を高めるためには、仲介業者として探さないことがまず大切であるため、弊社では”代行”というかたちでやらさせていただいていおります。


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