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2019-10-23

”賃貸仲介店舗”は空室を埋めるためのベストパートナーにはなり得ない理由

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■今回の記事はこんな人のために書いています。
⇒賃貸物件オーナーとしてどんな業者に依頼すればいいかの手がかりを知ってもらいたい。

◎今回の記事を読むと以下のことがわかります。
⇒来店型の仲介賃貸業者(店舗)では管理会社(運営代行会社)としての機能に限界がある現実がわかります。

賃貸物件を所有するオーナーの立場で管理会社(不動産業者)に期待することは、まず”空室を埋めること”=”稼働率を上げること”だと思います。そしてまずオーナー(依頼者)として思いつく不動産業者のイメージは駅前立地のカウンターのある来店型仲介店ではないでしょうか。

来店型の仲介店とは、ユーザー(賃貸物件希望客)が入りやすい店構えをし、ユーザーの希望する物件へ案内して契約をするような形態のことを言います。一見、賃貸物件を専門に扱っていて物件オーナーとしてベストな相談先と思えますが、実はそうとは言いきれない現実があります。

仲介業者は見込み客の接客・案内の時間で精一杯

まず、来店型の店舗であるがゆえに、カウンターにはスタッフが常駐していなくてはなりません。あるいはネット問い合わせやアポイントなどの来店客を待ち、物件案内をし契約お引越しまで滞りなく完結できるようなきめ細かいサービスが必要とされます。

このようにカウンター型仲介店のスタッフは賃貸希望客のために営業時間の大部分が割かれてしまいます、しかしむしろそれが役割のポジションです。

これでは空室を埋めるべく業務(リーシング業務)が後回しになると言わざるを得ません。リーシングとは、図面の作成から最適な時間の写真撮影(東向きなら午前中etc)、条件設定(近隣空き物件との条件比較・家賃設定)、ポータルサイトへの掲載、近隣業者への告知・訪問などとても手間のかかる業務です。

果たしてこのような業務を賃貸希望客の営業活動と平行して行うことができるでしょうか。土日は案内対応に追われるため、どうしても仲介店ではリーシング業務が後回しにならざるをえない環境であることをオーナー様は知っておかなければなりません。

来店型店舗は構造的にリーシング業務に時間を割くことができません。

空室情報を自社で抱え込み公開しない”囲い込み”の現実

”囲い込み”は売買仲介についてメディアに取り上げられ問題となりました。しかしこの”囲い込み”は売買に限らず賃貸仲介の現場でもごく自然に行われているのが現実です。

その原因は高い業績ノルマです。前述の通り賃貸仲介店は来店客の案内・クロージングの日々ですが、業績は総じて高いため、優良物件は自社で抱えこみ、決めブツ(決まりやすい条件のいい物件のことをこう呼びます)にしておくことが常套手段となります。

私自身、友人に頼まれて賃貸物件をコーディネートすることがありますが、わたしの場合は業者共有サイトにはいい物件がないことがわかっているため、ポータルサイトと言われるエンドユーザー向けのサイトを友人自身で探してもらうやり方を取ります。

補足)
ポータルサイトとは、suumo、Home’s、athomeなど賃貸希望客向けに空室物件を掲載している物件情報サイトのことです。

するとどういうことが起きるでしょうか?

友人が良さそうと思う物件を見つけます。そしてその物件情報を私に知らせてもらいます。私はその物件を業者間ウェブサイト(=レインズといいます)で検索しますが、空室であるはずのその物件情報が見当たりません。仕方なく色々駆使して取り扱いもと業者を調べ電話で問い合わせします。「◎◎マンションを紹介したいお客さんがいる」すると先方は『今、申し込み中です』との返事。決まっているのかと思いきや、友人に直接その業者に尋ねてもらうと『空室で募集中です、ぜひ内見してください』と言う。

自社で物件を決められるまで他業者には公開しないでいるわけです。つまりいい物件は自社で決めたほうが営業効率がよく、手数料も入るため”抱え込む”のです。

オーナーから資産を預かっている立場であるのに自分達の手数料ほしさに空室を埋める機会をなくしているのです。信じ難い話ですがこれが仲介業者の現実です。

ゆえに来店型の戦略を取る不動産業者は「空室を決めてほしいという期待に応えられるパートーナーではない」という構造的事実です。

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