店舗物件探し”効果のない業者訪問してませんか?”頼れるパートナーの見つけ方
ここは通信機器を扱う法人の店舗開発部、ベテラン社員の”パイセン”は店舗探しのスペシャリスト。ある時店舗開発部に新人が配属される。
今回は、業者訪問についてパイセンが新人に教えることに。
数多くの業者を回ることは必須。しかし効率よく回りたい…。入りにくいけど老舗の不動産店が良きパートナーとなる可能性は高い。そして相談相手の選定よりコミュニケーションのとり方。これが大事だ!とパイセンは伝えたい…
おい、新人。前回”未公開物件”について教えてやったな?
押忍かんぺきっす、ぼく結構飲み込み早い. .
だまれ聞いてない、ハイかイイエで聞いている。
ヘ..(ヤベ!)ハイッ
新人にいきなり”未公開案件”は少々難しかったと思っている、昨晩反省したんだ(ウソだけど)。
ありがとうございます!(そうは見えないけど)
正直オマエの教育にかけれる時間の余裕はない、早く一人前にしてやらないと会社の未来がないんだ(って、教育がめんどくせぇだけだけどな)。
さすがパイセン、経営者の視点ですね、社員の鏡!
. . .そうだ、、その通りだ。オマエを一人前にするため”ギョウホウ”のなんたるかを教えてやろう。
ギョ、ギョーホーって何すか??
業者訪問、略して”業訪”だ。
なんか略文字って”通”っぽくてイイすね!おれもいっぱしの. . .
うるせぇ、とにかく会社の繁栄のため一秒も余裕がない。
今日は”業訪”について徹底的に教えてやる(そうすればコイツから解放される)。
(はやくパイセンのスパルタから卒業したいから聞いておこう)ありがとうございます!
”未公開物件を当てる”のはおれみたくデキルやつにしかできねぇ
そうですね!(前置きが長いヤツは大抵デキないと思うけど)
オマエみたいなできないやつは不動産業者を味方にしろ。そのために”業者”について知るんだ、着いてこい!
え、一緒に行ってもらえるんですか!?
とある駅に二人は降り立つ。
よぉ、まずは駅前立地の店舗だ。さぁ新人、オマエならどこにいく?
(お、やっぱ大手だろう)あそこ行ってきます!
よい、行ってこい。
新人間もなく帰ってくる
どうだった、坊主。
名刺渡して希望条件書いてきました!物件送るって言ってました、嬉しい!
そうか。じゃ次は?
(へー、こうやって見ると不動産屋って多いんだな、おっとこのビルの5階にもあるぞ。視野が広いってこと見せてやるぜ)このビルにも入ってますね、ここにします!
そうか、いってこい。
新人間もなく帰ってくる
どうだ、中坊
名刺渡して希望条件書いてきました!物件送るって言ってました!
よし、じゃ次だ
(お、賃貸専門て書いてあるぞ、ここだな、あんまし有名チェーンじゃないけど)ここだ!
よし、行ってこい
新人間もなく帰ってくる
どうだ?
. . . ..なんだか全部同じ反応でまったく手応えがないっていうか、店舗の「て」の字を言った瞬間、もうなんだか”白旗モード”なんです。
そうだ、感じたなよし。
はい、、、じゃぁどうすれば、、、
このおれさまもダメもとでオマエが行ったような業者に行くこともある、確率論だから手数は多いほうがいい。しかし、もっと行く業者を選ぶんだ。
はい
まず一軒目。知名度のある大手業者に入ったな。間違ってはいない、店舗情報を持っているときもある。しかし、大手は”住宅”をメインにしていて、そしてなにより引っ越したいお客の対応に追われている。オマエの書いてきたオーダーシートなんて明日にはゴミ箱行きだ。半年後の案件より明日の業績だ。
むむむ
次に二軒目。空中階※の業者に行ったな?(※2階以上の店舗)空中業者は集客をネットに頼っているところがほとんどだ。suumoとかに物件掲載して反響取って. . .という戦い方だ。ここも”住宅・借主”をターゲットにしていてオーナーから物件を預かるという意識が低い。行くだけムダだ
ムダってことは言い過ぎでは?、、、
いや、空中系は十中八九、時間のムダだ
三軒目もそうだが、オマエは客の気分でいるのか自分が入りやすい店舗に行ってないか?対応が良さそう、とか店内が明るくて、、、みたいな”表面”に左右されている。
いいか、対応の悪そうなやる気のなさそうなそして入りにくいザ・不動産屋の方が”店舗”物件を握っている確率が高い。
店頭に掲示されている図面を見てみろ、オマエのいってきたところは”住宅”ばかり掲示されてるだろ。
はい
まずは店頭を見ろ。そして感じろ。
なにを?(ですか?)
『この業者はきっと大家(=オーナー)さんから信頼があって、駅前の物件とか頼まれてそうだな!』ってことをだ。
え?それ感じれるんですか?
おれさまはな. . .
. . .付いてますけど、
まぁいい
おれはよくないけど
オマエみたいな凡人はとにかく古めの入りくそうな業者に手当り次第訪問するんだ
手当たり次第って、、
おれだってそうする(まじで)
で、回っていると5%くらいの確率で、フットワークが軽そうでこちらの話を深堀りしてくれる人がいる。オマエのそのツンツン頭では話をしてくれないかもしれないがな、
(ツンツンじゃなくて無造作なんだけど)
こういう人は地域の事情通だったりする。あの八百屋の主人は病気がちだ、とか、そこのクリーニング店は後継者がいない、とかな。
(で?)
そんな人が見つかったら、具体的に場所を指定して尋ねろ。「あの角の家具屋さん場所良いですよね〜、あそこだったら速攻で申し込みいれたいです」みたいにだ。とにかく具体的に。
まだ家具屋さん営業してるのに??
そうだ、騙されたと思ってやってみろ
案件上がってくるとは思えないっすけど
オマエにはセンスがねぇから厳しいかもな
いやいやオレに足りないのはセンスじゃなくて経験だとおもうん. . .
つべこべ言わずにやってみろ。
。。。
すると、ある日業者から電話がかかってきて「そこの家具屋さん店閉めるってさ、建て替えの提案してるから1階に入る?」とかいう連絡が入るんだ。
まじか
まじだ、これはうまく行き過ぎる例だが、基本的には訪問する業者で「あの店営業してるんですか?」とか「シャッター閉まってるあそこは賃貸に出さないんですか?」などと具体的に聞いていくことが大切だ。
(ほほぅ)
すると「あそこは趣味程度なのかずっとあんな調子」とか「うちは付き合いない、〇〇商事が…」とか、具体的に話が展開する。ただ『店舗探してます!』なんてフレッシュに訪問しても、爽やかに返されるだけだ。くどいようだが具体的な話を持って訪問しろ。
なるほどっす
わかったら行動しろ、おれはもう帰る
え〜!!!
(まとめ)店舗物件を持っているかどうかは大手か中小は関係がありません。規模でなくその地域に強いかどうか?がポイントです。住宅系の仲介会社でその親会社が建築を行っている場合は、店舗情報の取り扱い元になることもありますが、仲介専門の路面店業者にはその確率は低いと言えます。
社長と事務員二人でやっている、安定感のあるおばちゃんがカウンターに見える、などこの地域のこと知ってそうだな、という業者を探して1件1件訪問していく、これがセオリーです。